2021.04.06
「THE 出産祝い」もらって嬉しかったもの、困っちゃったもの
「子どもが生まれました」
何年か前に結婚した友人から、メールやLINEでそんな報告が届くことってありますよね。
「おぉ、めでたいねぇ」
と思う一方、
「お祝い何しよう?」
と、現実的な問題も。
しかしながら、特に独身の方は『子どもが生まれたら必要なもの』がなかなか想像できません。
「何渡したら喜んでくれるのか?」
もっと言えば、
「感心してもらえるような”技あり”な出産祝いってないかなぁ」
そんなふうに思われるかもしれません。
そこで!
こうかぽーたるでは、既に小さなお子さんがいらっしゃるご家庭に本音でインタビュー。
もらって嬉しかったもの、助かったものを聞き出すことに成功しました!
同時に「ありがたいけどこれはちょっと……」的な”残念賞”も併せてご紹介します。
ケース① Aさん(20代後半)の場合
水口町で暮らすAさんは、2年前に女の子を授かりました。
「初めての出産で戸惑いましたけど、夫が支えてくれました」
そう言ってはにかむAさんの隣にちょこんと座るかわいい娘さんは、明らかに記者を警戒しています。
そんなに悪い人に見えるかなぁ?
ということで、本題。
もらって嬉しかった出産祝いって何ですか?
「嬉しかったのは……現金ですね」
屈託なく笑うAさん。
また現実的な。
「実家からもらったんですが、何だかんだで使うかどうかわからないものよりよっぽどいいでしょ、と母が用意してくれました」
今はネット社会だから、小さなお子さんを連れて出歩かなくてもおむつや肌着などもネット上で揃う。
ある意味、今の時代を象徴しているのかもしれない。
「友人からのプレゼントで助かったなぁ、と思うのはおむつですね。それもたくさんドーン!ではなく、いろんな銘柄を少しずつくれました」
いろんな銘柄を少しずつ?
その意図は?
「その友人も出産経験者で、お子さんが肌に少しアレルギーがあったらしくて。最初に買ったおむつでお尻が少しかぶれちゃったそうなんです。それから何種類か試しているうちに今の銘柄に行き着いたらしくて」
その経験があるから、友だちに子どもが生まれたら『おむつバイキング』(友人命名)にしよう、と心に決めていたとのこと。
自らの失敗をプレゼントに込めるなんてちょっといいハナシですね。
逆に、困っちゃったものってあります?
「ベビーベッドですね。もちろん嬉しいんですけど……実は、もう既に父からもらってたんですよ。だから被っちゃって。あれ、双子でもない限り2つは使いませんから……」
ベビーベッドのような大物、特に初孫の際は祖父や祖母が買ってくれるケースも多い。
既に持ってるか確認してからのほうがいいみたい。
ケース② Bさん(30代後半)の場合
初めての妊娠が30代半ばだったというBさんも水口町に住む主婦の女性。
その後、二人目を授かり、すこぶる元気な二児のママさん。
「嬉しかったのは現金です」
キッパリした口調がむしろ潔い。
やはり諭吉は強し、か。
「生まれたときに、と実家の母が貯めていてくれたみたいで。もちろん手を付けず、すべて子ども名義の口座に入れました」
やっぱりお母さんは偉大なのだ。
ちなみに、Bさんもベビーベッドは祖父(Bさんの父親)が買ってくれたらしい。
「あとはチャイルドシートも助かりました。お出かけの際にしっかり全身を包み込んでくれるタイプのものを父が買ってくれて、結果的に下の子までずっと使ってました」
つい先日、地元フリマサイトのジモティーで無償で譲ったそう。
けっこうくたびれてたからもらってもらえるだけでも、とBさんは語った。
「もらってちょっと困ったのは……ディズニー系の肌着ですね。うちはディスニーを見せずに育てる、って夫と決意したばかりだったので……」
いや、むしろなんでディズニー見せないんですか?
「街はディズニーで溢れてるから嫌でも目に飛び込んでくるし、早い段階からディズニー見せると服や靴選びとかいろいろたいへんそうで……」
うむ、わかる気がする。
ディズニーの人気はとどまることを知らない。
ついでに、子どもに対する『ほら、ディズニー好きでしょ』感も無限大。
結論。
肌着はキャラクターものではなく無難な柄を選びましょう。
ケース③ Cさん(30代前半)の場合
「助かったのはさらしですね」
さ、さらし!?
「うちはお昼の間だけでも布おむつで育てようって夫と相談して決めてたので、さらしはすごく助かりました。意外に高いですしね」
今の時代に布おむつ。
どうやら、快適な紙おむつに比べて布おむつはおしっこをした際に不快に感じて子どもがすぐに泣くらしい。
結果、感情が豊かな子に育つ……という理論だそうだ。
確かに、今の子供たちは良くも悪くも”静かないい子”が多い。
「おかげで、うちの子は30秒黙ってるのも難しいくらいずっとしゃべってます」
そう笑うCさんの周りで、このインタビュー中ずっとママ、ママと背中に張り付いたり膝の上に載ってきたり、甘え放題の息子さん。
ここまで素直に感情を出せるのも”布おむつ効果”なのかもしれない。
ちなみに、さらしはハンドメイドショップなどで取り扱っているところもあるそうなので、興味のある方は立ち寄ってみては。
「あとはWi-Fi対応のプリンタですね。それまでパソコンでしか印刷してこなかったので、スマホで撮った写真を簡単に印刷できるようになったのは助かりました」
Cさんのご主人はITに詳しいそうで、ネットワーク設定も「パパっと」してくれたそう。
IT強者は”令和のスーパーマン”なのだ。
「もらってちょっと『うーん……』と思ったのはおしゃれな高所式ベビーチェアです。うちは畳敷きで座って食べるリビングなので、フロア式ならよかったのですが……」
嬉しかったのは嬉しかったんですけどね、とフォローするCさんだが、試しに一度セッティングしてみたら、Cさんが子どもを見上げる形になったそう。
家に来られたことのない友人だったらしいので致し方ないが、確認していれば回避できたトラブルだったかもしれない。
これまでいろいろお話を聞いてきて感じたのは「良かれと思って贈ったものが相手先では無用の長物だった」ということ。
贈る側からしてみれば当然、悪意や嫌がらせなどではなく、真剣に考えた末のプレゼントでも、もらった側には『嬉しいけど、使い道が……』といった困惑の表情が見え隠れします。
お祝いの気持ちが大事、と言ってしまえばそれまでですが、どうせなら快く使ってほしいのも事実。
この特集で、あなたが”技あり”出産祝いを選んでくださることを願ってやみません。
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*文中の写真はイメージです
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