「ササユリの里づくり」事業の一環として、先週の４日に、油日小学校の６年生が甲南高校生や地元の指導者からササユリ球根の無菌培養による増殖法を学びました。

高校生に見守られながら、真剣な表情で試験管に何かをいれる子どもたち。

これは、減少傾向にある「ササユリ」の再生と、地域の活性化を目的とする甲賀町滝区(たきく)の「ササユリの里づくり」事業の一環として、１０年以上前から甲南高校で開かれている取り組みです。

総合学習の時間を使って行われるこの取り組みは、油日小学校の６年生が甲南高校へ行き、バイオと化学系列に所属する甲南高校の先生と生徒、それに滝区の指導者からバイオテクノロジーを用いた球根の無菌培養による増殖法を学びます。

細胞や微生物の成長に重要になるのが培地です。

「培地」とは、生き物が成長しやすいように人工的に作った環境のことで、この日の培地作りでは、砂糖やホルモン剤を混ぜて沸騰させ、試験管に注ぎました。

また、無菌培養の操作では、「クリーンベンチ」という無菌操作の設備を使い、ササユリの球根を小さく切り分け、培養させるため試験管に移す作業を行いました。

参加した２２人の子どもたちは、初めて見る専門的な機器に興奮した様子で培養に取り組んでいました。