甲賀町櫟野にある櫟野寺(らくやじ)で9日、千日参りと千燈祭が行われました。

　792年に最澄が開いたとされる天台宗の古刹である櫟野寺は、国の重要文化財に指定されている本尊、十一面観音菩薩坐像が安置されています。

　毎年、8月9日に行われる千日参りは、この日に参拝すると千日ぶんのご利益があるとされています。

　午後6時からは本堂で法要が行われ、関係者約40人が出席しました。

　続いて、奉納された行灯の火が僧侶によってろうそくに移されました。

　出席した人たちは小さなろうそくにその火を移し、本堂前に並ぶ約650本のろうそくに火をともしていきました。

　参拝者の心願成就を祈るこのろうそくは「献灯ろうそく」と呼ばれています。

　新型コロナの影響で今年は規模を縮小しての開催となりましたが、ゆらゆらとなびく優しい灯りは見る人の心を温かく照らしていました。